豊中敬仁会病院 内視鏡ロボット手術センターにおける 大腸外科治療

内視鏡ロボット手術センターでの腹腔鏡下大腸癌手術・ロボット支援大腸手術について

腹腔鏡手術では、お腹を大きく切らずにいくつかの小さな傷から腹腔鏡(カメラ)でお腹の中を観察して特殊な手術器具で手術を行います。
私どもの腹腔鏡下大腸がん手術では、がん手術の原則遵守を基本に、ほとんど出血のない卓越した手技を基本としています。(写真1)

 

この際に、お腹の地図となる「統合的3D-CT画像」(図1、図2、図3)を術前シミュレーションと術中ナビゲーションに活用するなどして「腹腔鏡下大腸がん手術」をより安全で的確な「低侵襲オーダーメイド手術」に進化させ、進行がんへも段階的に適応を拡大してきました。

私どものチームが、2000年に世界に先駆けて独自に考案し、国内外で初めて導入した「統合的3D-CT画像」(お腹の地図)には、最先端の放射線診断技術が応用されており、「腹腔鏡下大腸がん手術」をさらに安全・的確・迅速に行うための“IT機器”とも賞されています。 
2013年からは、結腸がんに対してお腹の中で切除後の吻合(腸をつなぐこと)までを行ない、身体への負担をより少なくする完全腹腔鏡下結腸がん手術へとアップグレードして一層良好な結果を得ています。 
直腸がんに対しては肛門温存手術を基本としています。他院で肛門を残せないと言われた患者さんにも括約筋間直腸切除(ISR)による究極の肛門温存術を適用して肛門温存を行なってきました(図4)

大きな直腸がんなどに対しては術前抗がん剤加療で小さくして直腸がんを確実に取り切りつつ肛門温存術を行うなどの工夫に努めています。  
2016年からは、最終的には手術時の判断となりますが、一時的人工肛門も回避すべく、経肛門内視鏡アプローチ(taISR)を併用したPull-through/Reborn手術を行なっています(図5-1,2、写真2)。

Reborn surgery

 

Reborn surgery

 

RebornSurgery

2018年からは、さらに精密な手術を実現すべく最新のda Vinci Xi によるロボット大腸がん手術も開始して450件を越えました(写真3、4)。

da Vinci Xi によるロボット直腸がん手術

上記の経験と実績を豊中敬仁会病院 内視鏡ロボット手術センターでの大腸がん治療に活かして、さらに迅速で的確な対応、さらに安全で質の高い大腸がん手術の実践とチーム力の強化、ならびに、直腸がんの肛門温存手術のさらなる向上に加え、個々の患者さんの病状に合わせた個別化医療から個々の患者さんの思いの一歩先を想いやる創造化医療へアップグレードさせて患者さんやご家族に安心、喜びと感動をもたらす医療を追求していきます。